【レビュー】『産業医』 (YUHISHA Best Doctor Series)
今回の書籍
タイトル :『産業医』 (YUHISHA Best Doctor Series)
著者 :杉本寛治
出版社 :悠飛社
発売日 :2007/07/01
価格 :¥1,760
読了年月 :2021/10/29(学部3年)
作品紹介・あらすじ:適当なものがないので目次を掲載
第1章 ビジネスマンが命を縮める理由(ビジネスマンの健康は危機的状況
「経営のスリム化」が健康を蝕む原因に ほか)
第2章 ビジネスマンの健康と産業医活動(産業医に必要なものは治療学ではない
企業の安全配慮義務と就業管理 ほか)
第3章 「健康」とは何か―健康意識革命(健康診断で本当に健康を診断できるのか?
「健康」とは何か ほか)
第4章 健康度アップは生活と考え方を変えること(BMI22なら、本当に問題ないのか?
「年だかり体力が衰えた」のではない ほか)
読みやすさ:★★★★★
産業医とはなにか、全く知らなくても読みやすい。著者は社会における産業医の役割に使命を強く感じており、その職務・職責を知ってもらおうという姿勢で書いたように見受けられる。産業医の実態について知りたければ第1章、第2章のみ読めばよい。
面白さ:★★★☆☆
馴染みのない社会医学の分野なので、新しいことばかりで非常に面白く読めた。ただ、後半に関しては産業医の所属する予防医学に従事する医師として、人々の健康についてのメッセージになっているので、面白味には欠けた。
医学知識:★★★☆☆
産業医という職種について詳しくなれるので、医学業界の知識という意味では得るものあり。そういう働き方もあるんだな、という感じで啓蒙される。
感想
産業医について知りたいのならば前半のみ読めばよいだろう。社会医学、予防医学に現場で従事するというのは結構アリな働き方かもしれない。もとより、健康診断などを生業とする職業医師に興味があったので、具体的にイメージできたのは嬉しい。
後半については、章の頭で「あくまで健康の獲方は個人によってカスタマイズされるべきである」と言っているので、そのあとは主観で言いたい放題なように感じた。客観的な情報を提供しつつも、あまりに現行の通説から乖離しているような文章で、私にはだいぶ怪しい主張に思えた。まあここはこの本に求めていたことでは無いのでどうでもいい。